ヨルダンのシリア国境からすぐの砂漠地帯に、同国5番目に大きい街が出現した。
「ザータリ」-シリア人難民キャンプ。おびただしい数の白いテントと白いプレハブが地面に張り付いている。微細な砂塵が視界を遮り、照りつける砂漠の日差しが体力を奪う。空気が重い。ストレスと疲労と涙と叫びが充満しているからだ。
12年連れ添うパートナーと口論。周囲の目もはばからず大声で怒鳴る。“白い街”ザータリは、訪れる者の「心」を食べて増殖を続ける。
年別アーカイブ: 2013
本日3/28夜「報道ステーション」でシリアレポート放送!
本日3/28夜「報道ステーション」(PM9:54~テレビ朝日)で、
シリアのレポートが放送されます。
民主化要求デモが内戦に発展して二年が過ぎました。一時は反政府軍の勢いばかりが伝えられていましたが・・・果たして今、どうなっているのか?最前線からのレポートです。
是非、御覧ください。
海外での避難訓練に参加する
非常出口は、普段は閉まっている。海外では、その名の通り「非常」の時にしか開かない、建物から出るためだけ一方通行の通路である。個人的に見せてくれと言っても、平時はセキュリティ上の理由から対応してくれないのが普通。非常口に対する関心が低い日本に住む日本人だからこそ、参加しておく価値はあった。たとえ、仕事の途中だったとしても、だ。
番組案内:『ガイアの夜明け』3/19夜~ソマリア、きれいな水を~編
2013年3月19日(火) 夜10時~ テレビ東京 『ガイアの夜明け』
「世界の子供を救う!ニッポンの水技術」
海賊問題や内戦のニュースが伝えられるソマリア。避難民キャンプの生活では、濁って汚れた水を使うしかありません。安全できれいな水を利用できないため、感染症や、ひどい下痢などの病気が蔓延。キャンプで暮らす子供の四人に一人は、5歳まで生きられないという悲劇があります。今回、後藤健二と撮影クルーが、ソマリアの避難民キャンプできれいな水を届けようと奮闘する日本の中小企業とその技術を独占密着取材しました。
ぜひ御覧下さい。
ユニセフ「半世紀ぶりの支援」-東日本大震災 支援活動の記録-
東日本大震災から、間もなく二年を迎えます。
この度、日本ユニセフ協会では、2年間の活動を振り返る動画を作成しました。
ぜひ、ご覧ください。
1)2年間のまとめ(13分弱)
http://www.youtube.com/watch?v=01Ie0IA0yNc
2)保育園・幼稚園再建支援プロジェクト(3分弱)
http://www.youtube.com/watch?v=BFHeW7x82IQ
インデペンデント・プレスは、ユニセフの支援活動を記録する事に協力させていただきました。
広範囲に、緊急を要する大災害の支援を記録する事は、言葉ほど容易なことではありません。
支援活動が一番の目的ですから、記録は常に1人で行います。
被災した土地と人たちを眼の前に、何一つ、特別なことはできずに自らの限界を思い知らされる場面ばかりでした。
記録班の誰もがこみ上げてくる感情を抑え、ただ、ただ、必死に「記録する事」に取り組んで来ました。
私たちは今、未曾有の大災害を取材したという経験と、あの時に抑え込んだ感情を少しずつ思い出しながら、この地球のどこかで同じ空を見上げています。
【ユニセフ東日本大震災記録班】
後藤 健二:ヴィデオグラファー、統括ディレクター
石井 暁:ヴィデオグラファー
菊島 政之:ヴィデオカメラマン
村松 直:ヴィデオカメラマン、エディター
須田 卓馬:スチルカメラマン
三浦 麻旅子:スチルカメラマン
制作会社ビーパークの皆さん:サウンド、グラフィック他
[協力]
岩手県、宮城県のユニセフ・カーを事故なく運転してくれたドライバーの皆さん
岩手県、宮城県のユニセフ・カーを丹念に整備してくれた整備士の皆さん
最後に、ユニセフ東日本大震災 支援活動の記録/制作にご協力とご尽力をいただいた皆様、地元の皆様、そして子どもたちに、心より御礼を申し上げます。
3/9講演お知らせ『戦争しか知らない子ども達』
世界各地の戦争や紛争の中で、たくましく生きている子ども達の姿・・・命の尊さ、生きる歓び、家族との絆の大切さ、国際社会と日本、そのなかに生きる子どもたちの現状と未来について考えてみませんか?
『戦争しか知らない子ども達』~ジャ-ナリストが見た戦場の今~後藤健二 講演
日時 : 2013年3月9日(土) 13:30~ (受付:13:00~)
場所 : 市原市市民会館 3階会議室
講演のお知らせ(PDFファイル)
申し込み先:
市原市役所 人権・国際課
〒290-8501 市原市国分寺台中央1-1-1
TEL :0436(23)9826、FAX:0436(23)7252、
Email : [email protected]
参加御希望の方は、郵送・電話・FAX・メ-ルのいずれかで上記へお申し込みください。
皆様の御参加をお待ちしております。
French photographer dies after Syria shelling
AFP – French freelance photographer Olivier Voisin, who was seriously wounded in Syria on Thursday, has died of his wounds after surgery in Turkey, the foreign ministry said.
“We confirm his death,” a ministry spokeswoman said on Sunday. Voisin, 38, had suffered head and arm injuries from shrapnel when a shell exploded near Idlib in northern Syria.
Turkish surgeons operated on Voisin on Friday in the border city of Antakya.
His pictures have been published in major French and British newspapers and he collaborated with AFP in January, providing about a dozen pictures from Aleppo.
Apart from Syria, he also covered news events in Libya, Somalia, Brazil, Haiti, Kenya and the United States.
Voisin was born in South Korea but was adopted by a French family.
危険地帯を現場取材するジャーナリストの死。そのこと自体に、私はあまり意味を見い出さない。
私たちは、現場ですれ違いざま、前から知っていたように情報を交換し合う。オリヴィエもそんな一人だ。そして、家族のように受け入れてくれるシリア人スタッフの人間関係の輪に入り、共有し合う。そうした現場のシリア人スタッフたちによって情報がもたらされる。戦場では、訃報もまた情報のひとつ。現場スタッフは、我々foreign journalists にとってかけがえのないfamilyなのである。ありがとう。
そしてオリヴィエ、心安らかに。お疲れさまでした。
後藤健二
ソマリア人海賊との再会(1)
彼は非常に疲れている様子だった。ほとんど瞬きもあまりせず、毛細血管が走るのがわかるほど大きな眼だが、わずかな精気しか見られなかった。肌の色も良くない。
私は、一番初めに食の話をしようと心に決め、忘れないように手の甲に「食」と書いていた。
ソマリアの食事は美味しい。地中海風だ。他のアフリカ諸国に比べて、味付けがしっかりしていて塩味やトマト味が洗練されている。
ガーリックを使っているような香ばしさもあったりする。ジャンキーさとワイルドさを兼ね備えた料理だ。日本の食事は、さぞかし軽くあっさりしているのではないだろうか。魚の煮つけなどが出た日には、味覚が違いすぎる。食は、体力にはもちろん、精神にも思考にも影響する。
私は、彼を質問攻めにして、ストレスを感じさせたくはなかった。私は、なぜ彼に会いに来たのか?と言う思いがよぎる。
そうだ、ただ話がしたかったのだと気がつく。勿論、海賊のこと、ソマリアのこと、故郷のこと、家族のこと、などよしなしごとを…時間の続く限り、陽の傾きに任せ、周囲が暑さを湛えたレッド・オレンジ色の空気から、藍いグラデーションをともなった漆黒に変わって行く時に任せて…。
私は、そう思った瞬間ソマリランドのベルベラにトリップした。
港には、内戦で半分沈み錆ついている輸送船があった。使い古して汚れた白いプラスチック製のテーブルとイスが雑然と置かれた屋外レストランで
Fish & Chipsを食べ、砂糖抜きの紅茶を飲んでいた。ここでは、Benson & Hedgesが軽い葉巻のように旨く感じられた。
一瞬のトリップ/旅だった。
接見室は寒い。彼は小さな震えから、ガチガチと歯のあたる音が聞こえるくらい大きく震えていた。
接見時間は15分。聞きたい事が山ほどある。余計なストレスをかけたくないと思いながらも時間は無駄にできなかった。
後藤健二
戦禍の中で暮らす子どもたちへ‐この週末!
投稿日: 作成者: independent press
内戦が続くシリア。戦闘を逃れ多くの人が家を追われ、戦闘地域に残る人たちは政府軍と反政府軍の戦いのはざまで寡黙で困難な生活を強いられています。なぜ、こうなってしまったのか?解決の道はあるのか?最前線で見たシリアの人たちの姿をお伝えします。
『報道最前線 シリアの今』 国際ジャ-ナリスト 後藤健二 講演
日時 : 2013年2月24日(日) 14:00~15:30
場所 : 千葉市文化センタ- 9階会議室
参加御希望の方は、下記の千葉県ユニセフ協会へお問い合わせください。(参加費無料)
千葉県ユニセフ協会
TEL:043(226)3171
FAX:043(226)3172
E-mail:[email protected]
http://www.unicef-chiba.jp/
【セキュリティ業務のご案内】
アルジェリア人質殺害事件は、いわゆる「ジャパニーズ・アドバンテージ(日本人は西欧人よりも敵視されにくい)」は通用しない時代となったことを示しました。
もう二度と同じ悲しみを繰り返したくはありません。
しかしながら、実体成果を求められる事業の場合「危険だから行かない」となってしまうと、事業体の利益はもとより我が国の経済そのものを左右します。
セキュリティ対策、検証などに関してお考えの方は、ぜひご一報ください。
講習会やイベントなどを行う準備もございますので、お気軽にご相談ください。
英国セキュリティ会社のTYR Solutions社(http://www.tyr-solutions.com/)と協力関係にある弊社では、NHKをはじめ民間放送局の番組制作チームのいわゆる”hostile area”における取材・撮影活動の安全管理と評価(コーディネーションおよび同行)を行っております。メディア取材クルーの同行が多いなか、その取材対象となられる方々は一般の民間企業で働く方々をはじめ、国家・地方公務員である場合がほとんどです。そのため、メディア関係にとどまらず、海外で業務にあたられるすべての組織・人を対象に業務を遂行しております。
なんとかして、海外でご活躍になられている方々やご家族の日々の安心と信頼のお役に立ちたいと思っております。
後藤健二