PAKISTAN DOMESTIC REFUGEE STRIFE

今日からNHK WORLDで、スタジオ・レポートの放送がwebでご覧になれます。

Report Title: ”PAKISTAN DOMESTIC REFUGEE STRIFE”
http://www.nhk.or.jp/nhkworld/english/movie/feature53.html

NHK WORLDは海外の視聴者がご覧になる、すべて英語の24時間放送です。
どうぞご感想をお寄せください。

 

コメント / 


  1. 井の中の蛙 より:2009年3月25日

メールでお伝えした感想の一部を,僭越ながら掲載させていただきます。

以下,散文的な感想です。

難民キャンプという場所を,うまく想像できません。
テントでキャンプをした経験は,あります。
しかしそれはあくまで日本の山でのことで,
3泊もすれば帰宅する一過性のものでしかありません。

後藤さんには,あきれられるような質問ばかりが浮かんできます。
難民キャンプ場の公衆衛生は,いかほどなのでしょうか。
排泄物は,どのようになっているのですか。
映像では伝わらないことで,たとえば難民キャンプでは,
どんな「におい」がしますか?
今(3月)のパキスタンは寒さが厳しいのではないでしょうか。
彼らは,どのようにして寒さをしのいできたのですか。

インターネットで,「パキスタン」「アフガニスタン」「難民」の
キーワードで検索をかけてみました。
2001年の多発テロ以降の,
アフガン戦争による難民のニュースがヒットする一方で,
ここ最近のニュースは,ざっと見たところ,見当たりませんでした。
おそらく,英語のページも含めれば
情報を得ることもできるのでしょうけれども,
手ごろな「日本語」で,彼らの現在を知ることが難しいのを感じます。

いわゆる情報化社会により,
「あらゆる」情報が手に入るような錯覚を持っています。
グーグルなどの検索機能を使えば,
知りたい情報を簡単に手に入れられるような気になっています。
しかし,インターネットを通しても,
手軽に知ることができる情報は非常に偏っているのですね。
難民キャンプという実態世界を実感できない反面,
インターネットという架空世界の偏重を,逆に感じさせられました。


  1. ONE TO NINE より:2009年3月25日

井の中の蛙さんとほぼ同意見です。
あまりにも的を得たご意見なので、僕の意見を書き込むのが恥ずかしいのですが、あえて・・・
インタビューが上辺だけをなぞっているようで、具体的な状況がわかりませんでした。もう少し掘り下げて、女性は生活のどのようなシーンでプライバシーがないのか(シャワーやトイレなど?)等、もっと詳しく知りたかったです。
このトピックに与えられた尺が短い事にも原因があるとは思いますが、他のメディアであまり取り上げられないニュースだけにもう少し掘り下げて欲しいと思いました。期待しています。


  1. Azu より:2009年3月26日

パキスタン、アフガニスタンに関してはあまりフォローしておらず、恥ずかしながら、パキスタン国境付近で何が起きているかもほとんど知らずにおりました。まして、パキスタン軍の攻撃により、国内避難民が大量に発生しており、それがタリバンの勢力拡大に直接、間接に
関っているなど想像すらしておりませんでした。
アフガニスタンでタリバンが再び勢力を拡大しつつある1要因をパキスタン側から垣間見ることができ、このような良質の取材がより報道されていく必要性を感じております。
感謝いたします。(同時に、現在メディアで報道されている
アフガニスタン、パキスタン情勢がとても表層的なのものであるような気がしており、残念に思っております。)
今後、益々も是非、このような取材を発信していただければ幸いです。


  1. naoko より:2009年3月26日

インタビュー、拝見しました。
最後に、パキスタンの安定が地域の安定につながる、
とおっしゃっていた部分を、具体的に伺いたいなと個人的に思いました。

こういったお話、是非、日本のこども達にも伝えていただきたいとも思いました。こどもの頃から世界で起きていることを、実際に体験した方から聞くことで、少しは、「難民」という言葉や世界で起きていることが身近に感じられるのではないでしょうか。日本にいると「日本以外にも国や文化があって、自分のものさしでははかりきれない価値観と現実がある」という事を知らないまま大人になる、という環境があるかと思います。大人になっても知らない・わからないまま、という事も多いですし。。「知りたい」が、未来につながると言っても過言ではないかと思います。その種を植えていただける、現場の臭いがするような報道、期待させていただいております。

健康と安全には、充分お気をつけください。


  1. Minu より:2009年3月27日

少し遅れましたがインタビュー拝見致しました。

あの辺りで日々何が、どのような理由で起こっているのか正直あまり日本のメディアは触れる事が少ないので、とても勉強になりました。

インタビューの中でパキスタン政府(アメリカ政府のもと)は対タリバンなのに対し、”パキスタンの方達の多くはタリバンに共感しているだろう”、というコントラストが印象的でした。自分達の意思とは関係なく、突如住み慣れた土地を強制的に追われ、政府の都合で人道支援団体の介入も少なく、住環境もままならない。しかも、その一連の出来事が対タリバンの姿勢を保つ第三者の強い影響を受けている、というのが、いたたまれない気持ちになりました。

もちろん、タリバンを擁護しているわけではありません。ただ、現地の人々は全く関係ないのに巻き込まれてしまって、、、せめて国際機関が少しでも介入でき、今回の様に現地の様子を世界に知らせる機会が増えれば、とも思いました。
このパキスタン国内での一連の出来事を改善するためには、パキスタン政府自体の姿勢が今後問われるのではないでしょうか???

以上長くなってしまいましたが、感想とさせていただきます。
naokoさん同様、健康と安全にはお気をつけ下さい。


  1. 後藤健二 より:2009年4月2日

井の中の蛙さん、
とても示唆に富んだご意見をありがとうございます。
「におい」を伝えることができるレポートは、大変質の高いものだと思います。見た目の状況は映像が語ってくれますが、「におい」は映像に撮ることができません。だからこそ、取材者は現場の空気感や「におい」を言葉で表現するべきなのです。しかし、私もそれがわかってはいても、どうしても自分の目に入るものを撮ることに気がとられてしまいます。これからの課題だと感じています。
さて、言い訳はこの辺にして、ご質問にお答えします。
難民キャンプと言われる場所は、どこも人いきれ状態ですので、人間のあらゆる生活臭がします。けして鼻が曲がるようなにおいというわけではありません。料理するにおい、埃っぽい荷物のにおい、水のにおい、洗濯やトイレのにおいです。ただ、欠けているものがあります。自然の、緑のにおいです。人工的に作られる難民キャンプの生活臭には、一切緑のにおいなどありません。
パキスタンの平地は、日中陽が強く、汗ばむくらいですが明け方は朝露が出る時があるほど。寒暖の差は大きいです。テントはなかなか温度調節ができない作りなので、日中の暑さの中でテント内にいることはできません。しかし、深夜から明け方にかけての厳しい冷え込みの中で、彼らは硬い地面にビニールシートを敷いて、毛布にくるまって寝ています。
また、こうした情報を「手頃な日本語で知ることができない」ことは伝える側がこれまでより意識をして広い見地から取り組まないと解消されない問題を含んでいます。

ONE TO NINEさんからいただいたプライバシーの問題―。
アフガニスタンやパキスタンなどイスラム教による生活規範が重んじられている地域では、独身の若い女性を公衆の目にさらすことはありません。戒律で決められているからというよりも、女性の純潔な美しさを守るという意味合いの方が強いでしょう。外出するときは、頭からつま先まですっぽりとブルカと呼ばれる布をかぶったり、黒い布で全身を覆ったりします。こうした慣習は、地方の方がより強いです。
この話題もまた、一言で「プライバシーがない」とかたずけてしまうよりも、具体的なエピソードを見つけて説明すべきところでしょう。心がけていきたいと思います。

これからもどしどしご意見ください。
ありがとうございます。


  1. 後藤健二 より:2009年4月2日

AZUさん、
コメントををありがとうございます。
今回パキスタンを取材した目的は、アフガニスタンの不安定な状況がおさまらない背景に、パキスタン側のイスラム過激派(=ほぼタリバンですが)の存在が見えていたからです。オバマ政権は、テロとの戦いの舞台をアフガニスタンとパキスタンに据えています。イスラム過激派は二つの国にまたがって行き来していて、国境や国単位で対応するのではなく、地域全体で同じ次元で対応しない限り、解決できません。
今回のレポートは、そうした観点から報告させていただきました。人の動き、あるいはグループ単位で見てみると、意外な発見があります。
また、お伝えしたいと思います。
ありがとうございました。


  1. 後藤健二 より:2009年4月2日

NAOKOさん、
貴重なコメントをありがとうございます。

日本では忘れられがちなのですが、パキスタンは核保有国です。北朝鮮への核技術供与に見られるように、管理も一番甘いと言われています。
「パキスタンの安定が地域の安定につながる」と言うのは、地政学的なことです。同じ核保有国インドとはカシミール問題を抱え、左には同じイスラム国家でも核問題によって経済制裁を受けているイラン、さらに火種を抱えるアフガニスタンと長い国境線を接し、北は中国の少数民族との領土問題を抱え、アラビア海に面するカラチはアル・カイダの地下活動が活発なところ…。パキスタンは自国の中にも周囲にもは「核」「テロ」問題を抱えているわけです。
また、周辺国は反米を掲げる一方で、パキスタンがイスラム原理主義者の手に落ちたら…と逆に脅威を感じている部分もあるでしょう。かつてのバルカンではないですが、パキスタンは今や「アジアの火薬庫」と言っていいと思います。

言葉も尺も足りずに申し訳ありません。
これからも応援の方、お願いします!


  1. 後藤健二 より:2009年4月2日

Minuさん、
コメントをありがとうございます。
パキスタンという国は、911をきっかけとして、非常に難しい立場に立たされています。テロとの戦いにおいては、いち早くアメリカ・ブッシュ政権に協力を表明しました。当時、その判断にもたついていたり、異議を唱えようものなら、アフガニスタンとともに、空爆の対象となっていたでしょう。そして、今やパキスタンは、イスラム過激派が公然と政府にものを言い、権利を主張しています。
アフガニスタン・パキスタン国境地帯には同じパシュトゥーン族が住んでいます。
アフガニスタンを追われたタリバンの残党は、同じ部族であるパキスタン側の部族地域(トライバルエリア)の山村に逃げ込んだ―>タリバン支持者(つまり、イスラム法<シャリア>を尊守し、イスラム法によって村を治めるべきと考える人たち)と意気投合―>タリバンは、村が抱えていた争い事や部族間の対立などをイスラム法に基づいて解決していった―>その効果で村人にも受け入れられ、指導的立場に立つようになった。
―>そして政府に対しては、イスラム法による独自の裁判や刑罰の実施を強く要求し始めた―>しかし、パキスタンの中央政府はこれを拒否、対立が表面化…こうした流れがあります。

穏健派と過激派はいても、パキスタンのタリバンもアフガニスタンのタリバンも、イスラム教による国の統治を望んでいる点では同じです。この動きをタリバンの勢力拡大と見るアメリカは、パキスタンに対して、タリバン掃討を強く要求―>パキスタン政府はタリバンが入り込んでいる部族地域に軍を展開し、戦闘が始まったわけです。

「テロとの戦い」を進めるアメリカは、パキスタン政府に対し、年間およそ600ミリオン(60億ドル)の軍事支援を行っています。オバマ政権になって「テロとの戦い」の軸足はイラクからアフガニスタンに移行されました。パキスタンに対するアメリカの圧力が強まる中、問われているのはまさにパキスタン政府の指導力なのですが、権力争いや汚職の問題などもあってあっという間にぐらついてしまう可能性をはらんでいます。
ぜひ注目してみていてください。


  1. 井の中の蛙 より:2009年4月2日

後藤さん,
多忙な中で,丁寧なご返事をありがとうございました。やはり「におい」のコメントが,小生の乏しい想像力を強烈にかき回してくれています。中でも,

> ただ、欠けているものがあります。自然の、緑のにおいです。人工的に作られる難民キャンプの生活臭には、一切緑のにおいなどありません。

この部分は背筋の凍る思いで何度も読み返します。

少々ずれてしまう話題になるかもしれませんが,「におい」と「記憶」は,非常に関係性が深いといわれています。しばしば,街角を歩いていてふと香ってくるにおいに,突如郷愁の念が沸き起こってくるような体験が自分にもあります。
人間のあらゆる生活臭が漂い,かつそこに一切の緑のにおいが無い。この異様な「におい」は,彼らに(特にかの地の子どもたちに),どのような記憶を刷り込んでゆくのだろうと思いました。いつ故郷に戻れるか分からない不安感や,プライバシーの無い追い詰められた精神状態や,戦闘状態に対する生命の危険等等,そういった難民キャンプでの体験全ての記憶が,後の生涯にわたり,この「におい」を通して,彼らを縛り続けるのでしょうか。
いずれ難民キャンプから故郷にもどることができて(その日が来ることを切に祈ります!),彼らに平和な生活が戻ったとしても,たとえばある時ふと「埃っぽい荷物のにおい」が鼻先を掠めたとき,難民キャンプでの体験が脳裏にありありと再現されてゆくのでしょうか…。

難民キャンプの実態をこの目で見て,においを嗅いだわけではない中で,勝手に想像を膨らませてしまいましたが,考えさせられたことをつらつらと綴らせていただきました。
誤解や思い違いなどがありましたら,なにとぞ遠慮なくご指摘ください。


  1. より:2009年5月10日

後藤健二様
こんばんは。いかがお過ごしでしょうか?
ソマリアもパキスタン、アフガニスタンもなかなかうまくいきませんね。
海賊は減らないし、
犠牲者は後を絶たず、難民となる人々も増えているようで。

私が見聞きするのは情報のごく一部に過ぎないと思いますが、
現地の様子を懸念したり、もっとニュースで取り上げるべき事だと思う一方で、
どこかこういった悲しい情報が流されることに慣れてしまっているような気にもなります。

最近、新聞を読みながら、ふと思う事があります。
「自爆テロ」という言葉が紙上で当たり前のように使われるようになり、久しくなりました。
何年か前は知らなかった、恐ろしい言葉です。
その言葉に「恐ろしい」とか「人の命」を感じられる自分自身の感覚が鈍くなってしまっているのではないか、と。

もしや、後藤さんはまた現地におられるのか?
また、現状をどう見どう思われているのか?
と、思ったりもします。

どうぞ、お気をつけて御活躍、お過ごし下さい。
また、放送される際などにはお知らせ下さい。


  1. 後藤健二 より:2009年5月12日

月さん、
メールをありがとうございます。
今、ソマリア取材から日本への途上です。
ソマリアでは、人々は何にも誰にも頼ることなく、自分の力や考えで一瞬一瞬を過ごしていました。それが、ほかの国の価値観で言うと「間違っている」「悪」とか言われるのかもしれませんが…。他の人より少しばかり力のある者がその土地を支配し、土地の支配者たちはお互いに衝突を避け、それぞれの利益を確保するという点では、実に自然体に思えました。
ただ、その社会構造から弾き飛ばされてしまった人たちがいます。干ばつで作物を作れなくなった農民たち、海賊が出たために漁ができなくなった漁師たち、戦闘で教育を受けられなくなった孤児たち、男性に捨てられた身寄りのない女性たちとその子どもたちなどがそうです。
そうした人たちがアクセスできる「生きる糧」は非常に厳しく限られます。人権というものは微塵もありません。それでも、彼らの24時間は続いていきます。
悲観すべきことばかりではありません。
人間は、精神も体も意外に強い。(ああもう、生きるか死ぬかだ)というギリギリの時に、「えっ?」と思う言葉や行動をとることがあります。それは時に滑稽でさえあります。
焦げ付くような陽射しとサファリに吹く熱風の中、ひたすらまっすぐに続くソマリアの道路の上を、よろよろとマッチ棒のように細い男性が歩いていました。普段、道路脇でヒッチハイクをする人間など完全に無視する運転手なのに、この男性の脇を通り越したとたん、急ブレーキを踏んで車を止めました。
運転手は男性のところまでバックして何やら話しかけ、ミネラルウォーターのボトルを差し出すと、男性はぐびぐびと一気に飲み干しました。男性の体は骨と皮だけで、もうこれ以上痩せようがないというほどでした。そして、窓枠に両手をかけて男性は、一言「タバコを一本くれないか?」と言いました。
「えっ?」私は耳を疑いました。(この状態なら、普通「何か食べ物はないか」だろう?タバコって前に食い物だろ?)私はその驚きのあまり、自分が未開封のマルボロをかばんの中に持っていたのにもかかわらず、思わず「いや、吸わないから」と言ってしまったのです。
運転手は、ほかの同乗者から三ドル分ほどのお金を集め、男性に渡しました。そしてまた、アクセルを踏み始めました。
私は、(なぜ、タバコを持っていたのにイエスと言って渡せなかったのだろう?)ケチったわけでもないし、意地悪でもなんでもない、ただビックリしているうちにその出会いは終わってしまったのです。
長くなってしました。
自分の感覚が鈍くなるということはあるかもしれません。でも、そう感じた時には自分の中に何かの信号が灯されたのかもしれませんね。
後藤


  1. より:2009年5月16日

後藤健二様、

たいへん貴重なお話をありがとうございました。
こういった現地での出来事、人とのふれあいのお話をきかせていただくと、
とても身近な事、同じ人間だ、と感じることが出来ます。
(出来ると言っても想像に過ぎないのですが)
私にとって、それがとても大事なことです。

また、きかせていただければ嬉しく思います。

今夜のNEWS23でも

急ですが、今夜NEWS23(TBS 23:30~)でアフガン&パキスタンルポが放送される予定です。
是非ご覧下さい。

 

コメント /


  1. より:2009年3月21日

とても単純な感想をいうのは恐縮ですが、
後藤さんは本当にスゴイところ(現場)へ行っているんだな、と思いました。

ソマリアレポートで
「海賊対策より人道支援、食糧や医薬品を・・・」と言っておられました。

しかし日頃、目や耳にするものは論点が自衛隊派遣についてで、人道支援については極わずか。
人道支援より海賊対策、になってしまっているかのようでした。

国でも個人でも、外からの支援には多様なものがあり、
また、必要としている人々も多様な支援が必要で、
本当に必要な支援とは何なのか?と、そのときどきに見極めることは難しい。
現場も変化しているし、
また、それぞれの人や国が置かれた立場で出来る事や視点がどうしても変わることもあり、
主観や主張が過ぎると偏った対策や支援になってしまう。
私自身の小さな行動を考える上でも不安なことです。
しかし「本当の支援とは何なのか?」と言えば、それは多様なもの全部ということなのかとも思います。

見極められる人がいても、それを多くに伝える事は難しいことになってしまっているのは残念ですが
こうして現場を知った方が述べられる事は大変貴重で、
もっと多くの機会を持って頂きたい、そういう社会になっていけばいいと思いました。

どうも有難うございました。


  1. 後藤健二 より:2009年3月24日

月さん、
貴重なコメントをありがとうございます。
私自身、しばしば立ち止まって考えさせられるテーマです。
「本当の支援とは何なのか?」と。
その答えとして、一人の若者の言葉をかりたいと思います。

「私は、現地の人たちと一緒に成長していきたいと考えています。
私が目指していること、アフガニスタンを本来あるべき緑豊かな国に、戻すことをお手伝いしたいということです。これは2年や3年で出来ることではありません。
子どもたちが将来、食料のことで困ることのない環境に少しでも近づけることができるよう、力になれればと考えています。」

アフガニスタン支援を続けるペシャワール会の故伊藤和也さんが現地赴任を希望した際の理由書に書いたものです。

相手と一緒に成長していくということ、長期にわたって相手と関わっていくということ、そして相手が心から望んでいることをお手伝いするということ。 私はこれが支援の基本的姿勢ではないかと考えます。
この姿勢を忘れなければ、月さんのおっしゃる「多様なもの全部」の具体的な中身が見えてくるように思います。相手の言葉に耳を傾け、本当は何を望んでいるのか?何を必要としているのか?を理解し、そのうち自分がお手伝いできることは何なのか?を相手に伝えることも大事です。そのためには、対話が必要ですし、協力し合える環境作りも不可欠です。
支援の現場は、費用の面だけ考えたらとてもシビアです。
求められるのは、継続なのではないでしょうか。一回こっきりで終わらせてしまったら、あっという間に風化してしまって、結局何も残らないことも少なくありません。
「それでも良い」という意見もあるかもしれませんが、それは支援ではなく単なるプレゼントだと思います。
難しい問題ですが、私たちが明るく考え行動すれば、きっと輪が広がっていくと思います。
また、メールしてください。


  1. より:2009年3月29日

後藤さん、コメントをありがとうございました。

私は知りたい事を知るために、それらしき講演会やシンポジウム等を見つけては聴きに行っているのですが、「カレーズの会」のレシャード・ガレットさんの講演をたまたま見つけて昨日行ってきました。「カレーズの会」とは確かどこかで聞いたことがあると辿ったところ、故伊藤和也さんが以前に所属していたNGOだと後藤さんの以前の記事から分かりました。

まず、スクリーンに映し出されたのは「緑豊かなアフガニスタン」でした。「これかぁ~」と、日本の四季にも似た花や山の美しい景色に驚きました。会場からも声があがっていました。
「忘れないで!アフガニスタンを」と題し、レシャードさん自身が40年程前に来日されたときの話から、アフガニスタンの歴史から現状、医師としてNGOとしての活動内容や問題点、最後は米軍増強について意見した話まで、2時間でも足りないくらいにあらゆる話を具体的にして下さいました。

そのなかで何度となく出てきた言葉は、「対話」「継続」。
「まず出来る事は何ですか?」という会場からの質問には、「忘れないでいる、維持する、人に語る」でした。

長きにわたり日本に居ながら母国を思い、こうして気丈に語っておられることを思うと何とも言い難く、私の想像には及ばない気持ちであろうと思いました。
また母国のために活動する一方で、日本の医療にも尽くしてこられたことに頭が下がる思いでした。

後藤さんの下さったコメントをまた読み返してみました。


  1. 後藤健二 より:2009年4月2日

月さん、
とても大切で有意義な経験をなさいましたね。
そうした体験を周りの人たちとシェアしてほしいと思います。
けして難しく考えず、同じこの地球で同じ時代を生きているのですから、きっとみんなの心にもなじむはずです。少なくともこのHPを訪れてくれる方々には伝わるでしょう。
元気の出るお話をありがとうございました。

再放送 “償いと赦し”の家造り ~ルワンダ・大虐殺からの模索~

再々放送のご案内です。
虐殺の傷を抱えた女性たちの、それぞれの“赦し”の受け止め方に考えさせられずにはいられません。
前回お見逃しになった方はぜひ。
「“償いと赦し”の家造り~ルワンダ・大虐殺からの模索~」

再放送予定
 2月 8日(日)22:10~22:59
 2月15日(日)10:10~10:59
※いずれも衛星第一(BS1)