テヘラン (1)

今、テヘラン。
こちらでは, internet cafe のことを、coffee net と呼びます。
とにかく英語表記が街にほとんどないので苦労していますが、
ようやくADSLのできるカフェを発見。こうしてメールしています。
明日もつながるかはわからない。

この大都市の印象は?というと、NYC Islamic version です。
若い男はロン毛、女性は化粧品CMのようなメイキャップ、
恋人たちのイチャイチャ度はパリ並。カルチャーやアートも
バラエティに富んでいて、とてもロマンチックかつエネルギー
(原油か!)のある街です。
意外にも、アラブよりイスラム色は感じさせません。
経済的にも豊かだし、宗教的なことで何かを強制されることを
感じることもありません。少なくともここ、テヘランでは。

北イラク・クルド取材以来二度目のイランだけど、
その時には得られなかったイメージ。

国際ニュースでの取り上げ方は、あまりにも一面的だったの
ではないかと、肌で感じています。
街のおじさんたちは、アフマドネジャドさんのようなルックス。
あの庶民的なところが人気の秘密なのかも・・・。
核問題は政治問題ではなく、経済問題として話し合うスタンス
は受け入れられるような気がします。
いったい本当のところはどう考えているのか、インタビューして
みたい方ですね。

私は、石油(原油)がこんなにも世界の動きのほとんど全てを
方向付けているのかと肌で感じて、正直自分でも驚いています。
それは、経済的豊かさという点で、庶民の暮らしや考え方にも
大きく影響するものなのだなあ、と。イスラムと石油、面白いです。
日本はイランとの関係をどうしていこうというのか?
イラクから離れられないのも、イランとの石油(原油)問題が膠着
状態だからなのか?
日本のエネルギー政策を左右するのは対米国?対中国?
どこにあるのだろうか?などと考えたりします。

今もアフガン難民を抱えるイラン。その実態も気になるテーマです。
テヘランの街中のみならず、国中にUNHCRの募金箱が据えてあるし、
イラク、アフガニスタンと国境接するこの国にとって、「難民」という言葉は
日常的なものなのだと感じる。戦争が原因であれ、経済的原因であれ、
この国により良い生活を求めてやってきた人たちを認めてはいる。
でも、無条件で救おうと考えているかどうかは、わからない。

今、この coffee net の方が紅茶と小さなデニッシュを、笑顔とつたない英語で
差し入れてくれた。
テヘラン 午後4時半。
クーラーのきいた雑居ビルの部屋に長い時間いた体に、暖かい紅茶がしみ入る。
外は車とバイクの騒音で相変わらず騒々しい。

コメント /
Takuma SUDA より:2006年5月30日

ご無沙汰しています。
後藤さん、今イランなんですね。僕も昨日、イランの友人に電話をしてファラシュテの近況などを聞きました。

たしかにイランには募金箱たくさんありますね。友人も何気ない買い物や出勤の途中で入れていました。

イランでは地方都市に行くと、失業した若者が目立ちます。
仕事もないので、昼間町をふらふらと歩いては、仕事がないと愚痴をこぼしていました。

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