特集:南スーダン・デイリー

地球上で193番目の最も新しい国になろうとしている南スーダン。

国の社会制度そのものが根幹から変わる時、人道支援の果たしている役割は何なのか?現在とこれからを見て行きます。

乾季。首都ジュバは、厳しい暑さとすさまじい砂埃に包まれています。

舗装された道路はわずかしかありません。一般市民の家に水道はひかれておらず、電気の供給量は全世帯の20%にも満たないでしょう。

生活インフラは「貧しい」の一言です。

しかし、人が生きて行くのに「平和」という状況が、いかに欠かせないものであるか、とてもよくわかります。

南スーダンは今年初めに行われた住民投票によって自治区から独立国家になることが決まりましたが、北スーダン政府との関係において事を荒立てるようなことは避けています。

長い内戦を経験した人たちだからなのか、新しい社会を迎えるからといって、ただお祭り騒ぎをするようなうわっついたところがないのです。

ひとたび隣人とのバランスを崩せば、小さな希望は儚い陽炎で終わってしまうということがわかっているのでしょう。

白ナイル川沿いにあるジュバ港に行ってみると、北から戻ってきた南部出身者の人たちがおびただしい量の家財道具を山積みにして、マンゴーの木の下で過ごしていました。

returnee、いわゆる「帰還民」と呼ばれる人たちですが、自由と安定を求めて戻ってきたものの、彼らにはまだ戻る家がないのが現実です。

 

コメント

  1. より:2011年2月6日
今、いろいろと毎日のnewsで話題にこと欠かないアフリカの新しい国ですね。
話題の国達も新しい体制にしようという庶民の力が結集しての騒動と
なっているのですが、スーダンではどうですか?
新しい国を造るというのはどんな感じなんでしょう?
日本にいると感じ取れない空気があるんでしょうね。そんな空気感まで知ることができるレポートをまたお願いします。

 
  1. 千珠 より:2011年2月8日
ようやくともった希望の灯火を決して消してしまうことのないように、
不安と期待と、自分と家族と母国の立ち位置を探しているのでしょうか。

大人たちが、必死で幸せをつかもうとするとき、親のない子供は取り残されるのでしょうか。
それは遠い国の出来事ではなく、70年前の我が国もそうだったのでしょう。

親に恵まれなかった子供は、子供に恵まれなかった大人の愛に巡り会いますように。
どうか幸多き未来が開かれますように。 

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